ライン

週刊わやソング

2009.7.5号


特集:父と息子2


実はこのテーマは初めてだと思って書き始めたのだけど、
さかのぼってバックナンバーを見たらあるではないか。
読み返してみるとけっこう深いことも書いている。
でもまあ、あのときとは選曲も違うし、
息子達もさらに成長してるしってことで
「2」を書くのだ。
一応ライブ再現型。

5月のアランプーサンでのライブは「父と息子」をテーマに選曲する。
息子達が聴きに来てくれているので、
順番を1番手にしてもらう。
そう、実は聴きに来てるのではなくて、
食事をしに来てるので、食べ終わったら帰っちゃうからなのだ。
アツフミはテーブルの下でゲームをしていたかもしれないけど、
歌ってるボクからは二人とも真剣に聴いてるように見えてたぞ。


写真はなつかしいヒデフミとの共演シーン
5年前のフォークチャンポリー

さて、1曲目『ビワの木』
息子への想いというよりは祖母のエピソードが中心なのだけど、
親から子へ、子から孫へと受け継がれていくものを歌ってるってことで、
テーマから逸れているわけではないのだ。
選曲した大きな理由は、
庭のビワの木に初めて実がなったというトピックスのためなのだ。
歌の中で「この家も住む人が居なくなり、ビワの木だけが残ることもあるのだろうか」と歌っているのだけど、
息子達は成人したらどこでどう暮らすのか全然イメージできていないようだ。
ま、そりゃボクも大学生になって一人暮らしを始めるまでは何も考えていなかったけどね。
最近ヒデフミは自分の料理が下手なので自炊は無理かなあなんてことを言っている。
大丈夫、始めてみればなんてことないから。

2曲目は『散髪と父と息子と』だ。
この歌を作ったときは、まだ息子達はボクと一緒に散髪屋に行っていて、
でもそのうち一緒には行かなくなるだろうということはわかっていたのだ。
で、予想通り、ヒデフミはボクよりもお金をかけて美容院に行ってるし、
アツフミもとうとう一人で行くようになったのだった。
中学時代を坊主頭ですごしたボクと比べると、
息子達の髪型はかっこいいので羨ましい。
アツフミが散髪屋さんにどのくらい切ってもらうかをどう言えばいいのかを
延々と悩んでいたので笑ってしまったのだった。

3曲目はそのものズバリの『息子と』だ、
息子とどうしたいのかは歌詞を読んでいただくとして、
なかなかボクの願いは実現してるとは言い難い。
もちろんキャッチボールをしたことはあるし、
自転車で一緒に走ったこともある。
どうしても中学高校となるとオヤジとは遊ばないわねえ。
でもこれからも全くやれないわけではないから気持ちは持ち続けようと思う。
そして、最後の願い、一緒にお酒を飲むのは何が何でも実現させたいのだった。

4曲目は『一福子連れ編』だ。
息子達の成人を待たずして一福はなくなってしまったけど、
ボクの記憶には残っているし、息子達の記憶にも残っているはずなのだ。
そして、願わくば息子達がそれぞれの人生で、第2の一福を見つけ、
「オヤジい、俺の行きつけの店にこんど一緒に行って飲むかい?」なんて
言われてみたいのだった。

ラスト5曲目は『腕相撲』だ。
歌が出来てからも何度かヒデフミは挑戦してきたけど、
やっぱ、まだまだだね。
アツフミは負けるのが嫌だからなのか挑んでこないし。
でも、このあいだアツフミとは相撲のようなことをしたのだけど、
すごく力が付いていて、ほぼ互角ってカンジだった。
ホント帰宅部ってのがもったいないなあ。

これでボクの出番は終わったのだけど、
ある事情から最後にもう一曲やらせてもらえることになる。
で、『次男』を選曲。
次男はつらいよって歌詞なのだけど、
今となっては、ふーんそんなこともあったんだあってカンジ。
けっこうまだヒデフミのお下がりを着たりもしてるけどね。

さて、父の日なんてのもあるけど影は薄いね。
そうそう、いつのまにか息子達は二人ともボクのこと「オヤジ」と呼ぶようになっている。
「ジ」の後に小さい「イ」が付くカンジで発音する。
ボクはそう呼ばれることには抵抗は全くない。
平仮名で「おやじ」って書くと何かいやだけどね。
「親父」って書くとちょっと違うような気もするのだった。



inserted by FC2 system