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週刊わやソング

2010.8.13号

特集:新曲『チンゲンサイ』完成


曲名はズバリ野菜の名前だから
「食べ物」シリーズと思われるかも。
歌詞の中にも「チンゲンサイ」が8回も出てくるし。

でも、これは「動物」シリーズだ。
今では猫のミントの存在感が大きい我が家だけど、
ほんの2年半前まではウサギの家だった。

リビングや和室をミニウサギのメイが走りまわったり、
そのへんで寝ていたりするのが当たり前の生活だった。

動物を飼うことはやがて来る別れを覚悟すること。
そして、できればずーっと覚えていてやりたい。

やっと歌ができた。

ボクはきっと忘れないのだ。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪


『チンゲンサイ』

10年一緒に 暮らしたウサギのメイ
チンゲンサイが 大好物だった
キャベツやニンジンをやったときとは
明らかに目の色が違っていた

朝夕に一把ずつのチンゲンサイ
けっこう贅沢な食生活だった

メイの異変を告げる 長男からの携帯が
帰宅途中のアピタの 食品売り場で鳴った
言いにくいんだけどと 言葉を選ぶ長男に
すぐ帰るとボクは答え レジへと走ってた

間に合わないことは わかっていたのだけど
買い物籠にはチンゲンサイを入れていた

ケージに横たわるメイは もう動かなかった
まだほんのりと暖かく まだ柔らかかった
いつものようにチンゲンサイに寄ってきた朝
それがボクが観た最後の 元気なメイだった

朝のチンゲンサイは 半分残っていた
だけどもう続きを食べることはないのだった

毎日のように買っていた チンゲンサイだったけど
ボクら人間はほとんど食べていなかったのだ
あの日のチンゲンサイは 冷蔵庫に残っていた
これを腐らせて捨ててしまってはいけないよね

レシピを見ながら 中華風に料理した
美味しく出来たよメイ チンゲンサイ美味しいよ




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